姉弟で相続した家に弟が住んでいます。
その家を売却することはできないのでしょうか?
現在不動産の相続のことで悩みがあります。この度母が亡くなり母名義の家を兄弟で相続することになりました。この家では6年前から弟家族が母と同居していました。
そして母が亡くなった今でも、子供達の学校の問題があるのでここからは引っ越すことはせずにそのまま住み続けると言っています。不動産は折半することができないので、私の相続分を現金で弟からもらうのが道理だと思いますが弟にはそんなお金は払えないとのこと。
もともと同居したのも経済的な理由があったかららしいのです。
私は面倒なことが嫌なので家を売却して、お金を折半することを提案したのですが、住み慣れた家を離れるのは嫌だし、折半したお金では不便な所でしか家が購入できなくて、子供が通学できなくなると断ってきました。弟は家賃として毎月私にお金を払いその家に住むと言います。
しかし、相続税や固定資産税のことを考えたら、やはり私はこの家を売却したいと思います。弟が金融機関からお金を借りて、私に相続分を払うという方法はこの場合可能なのでしょうか?ちなみに弟は自営業で景気は良くなさそうです。
東京都武蔵野市/F・Kさん
回答日:2015年5月11日
住居として使っている不動産を相続した場合に、もっともよくあるケースの相談です。おっしゃるとおり、住居として使用しているため折半することは出来ません。
折半するためには、現金化する必要があります。その方法として、弟さんは家賃を払ってと主張されているようですが、もうひとつの方法があります。相談者様の持ち分を売却することを前提で、その不動産を担保に弟さん名義で金融機関からお金を借りるのです。弟さんは自営業とありましたが、金融機関との付き合いも少なからずあることでしょうから、そちらに打診されてみてはいかがでしょうか?
また、最近は借主が死亡したらその不動産を売却して借金をチャラにするリバースモーゲージという商品もありますので、そちらを活用するのも一つの手段でしょう。
いずれにしても、せっかく、残したくれた不動産で兄弟関係がギクシャクするというのは、天国のお母さんも悲しまれることでしょう。相談の文面からして、弟さんがその家を出ることは考えにくいですし、ここは、経済的に余裕のある方が少し折れるほうが、問題が大きくならない最善の策だと思います。